コラムブログ「だが興味は持て」

思ったことを思ってる以上に深く

「早起きは三文の得」に興味を持て

ただ単におじさんになったからかもしれないのだが

この頃特に夜まで起きておられず 従って朝が早い

 

平日は6時には起きて 部屋の片づけと洗い物とラジオ体操

朝食にグラノーラを食べてという ファッションモデルのような生活をしている

 

休日もどうやっても8時以降に目覚めることができず

下手すりゃ仕事の日よりも早起きする始末 まっこと健康的である

 

どうせならもっと健康的な朝を過ごしてやろうと

筋トレだったりランニングだったりを試みるのであるが

 

その疲れが昼頃に出てきて 昼食後の昼寝が過多になる有様

そのくせ夜10時には眠たくなるので 老化がどうとかいう問題ではないかもしれない

 

その日もやたら早く目覚めてしまい とりあえず外に出ようかと

 

そろそろ日中は暑い時期であるし その日は不安定な天気の予報であり

起きた時点では雨も降っていなかったので ランニングするなら今だなと

 

結局走っている途中で膝の痛みに襲われ ウォーキングへのプログラム変更を余儀なくされ

これも老化っていうよりは運動不足が招いた顛末だなと トボトボ歩いていたところ

 

足元に紙幣のようなものが落ちているのを発見したのだ

 

 

この時筆者の頭には「早起きは三文の得」ということわざが浮かんでいた

 

実際には「三文」というのは現在の貨幣価値で100円程度であり

 

ことわざの意味も「早起きしたらわずかだけど得があるよ」とか

「早起きしてもこれくらいの得しかないよ」とか 解釈が様々あるらしいが

 

その時筆者が目にしたのは まぎれもなく紙幣であった

心の内がすこしざわめき わくわくしたのは言うまでもない

 

とはいえ筆者も 現代社会を生きるひとかどの人間である

持ち合わせのわずかな社会性に照らし合わせると「お金を拾ったら交番に」が良識だ

 

しかしややこしいことに 筆者の両親はどちらも元警察官であり

「僅かな額を交番に持ってこられても困る」という話をよく聞いていた

 

落とし主が取りに来る確率が低いのに 遺失物届を出さなければいけない

その非効率さが主な理由らしいが まあそれも納得できる

 

だがしかし 筆者の目の前にあるのは紙幣である

交差点で100円拾って交番に届けた西城秀樹とは訳が違うのだ

 

千円札ではどうか 五千円札ではどうか 一万円札は流石に

色々考えつつ紙幣を拾い上げ 畳まれた部分を丁寧に広げていくと

 

知らないおっさんが肖像として載っている「5000DONG」と書かれた紙が現れた

 

 

幾ら筆者が無能の人とはいえ 福沢・樋口・野口くらいは知っている

 

しかしこの紙幣の肖像は そういう「知らないおっさんおばさん」というレベルではなく

簡単に言うと 教科書で見たことがないという種類の「知らない」である

 

はたまたややこしいことに 無能の人ではあるが雑学知識に長けている筆者

「DONG」がどこの国の貨幣通貨なのかは知っているのである

 

というか知らなくても 紙幣の上の方に「VIETNUM」と書いてあるので

どこの国のお金かは一目瞭然

 

筆者が拾ったのは ベトナムの「5000ドン紙幣」だったのだ

 

(のちに調べるところによると この紙幣に描かれた肖像画

かの有名な『ホー・チ・ミン』師であるらしく

 

多分日本の教科書にも載っているはずなので やはり筆者は無能の人なのである)

 

 

ここで筆者の雑学知識の限界が来る

5000ドンが 日本円で何円に値するのかさっぱり不明なのである

 

ましてや今はランニング中の身 携帯を出して調べるのは簡単であるが

ここは一旦持ち帰って それからゆっくり調べようではないか

 

早朝なので周りに特に人はいなかったのであるが

誰にも見られないようにこっそりと あらぬ疑いをかけられぬよう紙幣を拾い

 

ポケットに入れてそそくさと帰還した

その姿に 公園に落ちていたエロ本を拾って帰ったあの日の私を重ねてもよい

 

こういうご時世なので 帰宅してすぐに両手のアルコール消毒と

破れない程度に紙幣を拭き取り 小さめのジップロックに入れて保存

 

はやる気持ちを抑えつつ ベトナムと日本の通貨レートを調べたところ

 

「5000VNDは日本円で25.90円です」と書かれたサイトに辿り着いた

 

「ん?コンマで区切っている桁がおかしいのではないか?

2.590円と書いて『にせんごひゃくきゅうじゅうえん』と読むのではないか?」

 

そう思った筆者の右親指は どんなにスクロールしても

想像以上のレートの低さをたたき出す始末

 

「5000ドン=25円」は紛れもない 正しい貨幣価値を示しているらしい

 

というかベトナムは近年インフレが進みまくっており

最高額の紙幣としては「500000ドン紙幣」が存在するのだという

 

(それでも日本円にしてみれば 2500円程度なのであるが)

 

当のベトナムにおいても 5000ドンでは水一本買えるかどうかの価値らしい

 

決して水一本を軽視する訳ではないが

こんなものをニコニコ笑顔で交番に届ける32歳男性は事案対象なので

 

拾い上げた5000ドン紙幣は行方を失い ジップロックの中で静かに息をしている

 

 

こうなってしまった以上 戻すわけにも捨てるわけにもいかず

恐らく落とした本人も気付かないくらいの小額紙幣であるため

 

「早起きは三文の得」改め「早起きは5000ドンの得」状態である

(得なのかどうかも定かではないが)

 

こうなればベトナムに革命的な通貨価値の爆上げが起こり

手元の5000ドンがそこそこの価値を生み出すまで待っておくしかない

 

まさに「果報は寝て待て」といった状態なのであるが

 

 

まったく寝てりゃいいのか起きればいいのか 分からず仕舞いで

とりあえず膝はずっと痛いんでもう寝る!おやすみ!