コラムブログ「だが興味は持て」

気が向いたら書く!

「ノイズキャンセリング」に興味を持て

HSP(ハイリーセンシティブパーソン)と呼ばれる人の性質がある

 

直訳すると「過度に繊細な人」という言葉が表している通り

外界からの刺激や変化に過敏な反応を示してしまう人の事を指している

 

一口にHSPと言っても様々であり

どんな刺激に弱いのか どんな反応が出てしまうのかは人によって違うのであるが

 

総じて自らがHSPだとは気付かず 自分のストレス耐性の低さを責めたり

生きづらさに直結する症状に陥る事も多い事から現代精神医学のキーワードになっている

 

かく言う筆者もHSP気質を持った一人である

(自分でこう言ってくる奴が信用できないのは承知の上で言っている)

 

数の上では5人に1人の割合でHSPだとも言われているのでそんなに珍しい事でも無いのだが

とはいえ5人に4人はそうではないと考えると少数派のそしりは免れない

 

そして気質的に HSPではない人達の振る舞いやガサツさが目に余ってしまう

自らがセンシティブなだけに「こんな事にも気付かないのか」と他人に対して思ってしまう

 

かつて会社のストレスチェックにて見事「高ストレス者」と判定され医師面談を受けた時の事

 

当時は自覚の無かったHSPへの指摘 特に周りからの雑音や騒音に弱いと言われ

「ノイズキャンセルのヘッドフォンとか使えばいいかもね」とアドバイスを貰ったのだが

 

筆者のストレス要因は主に会社内にあるので 就業中にヘッドフォンしても良いのか

貴方はそういう診断書を書いて上司に提出してくれるのか という言い掛かりを心に秘めていた

 

という訳で 社内でのシャットアウトは叶わずとも日常生活の雑音から身を守る為に

歩いての移動時や電車内ではノイズキャンセリングイヤホンを使用している

 

(流石に自転車でのノイキャンイヤホン使用は危険すぎるし恐らく道交法違反だ)

 

会社までのルートは自宅から繁華街を通り駅横を抜けてという通勤路を設定している

他の通り道も無数にあるのだがこれが一番信号にかからず歩いていける

 

早朝とはいえ繁華街も駅の周りも人は多く騒々しい

低血圧の筆者にとってその存在自体がノイズになりかねないのでなるべく避けたい

 

楽しそうにおしゃべりしながら通学をする学生 朝まで飲んでいたのだろう若者

急ぎ足のサラリーマン すべからくうるさい選挙カー その全てが精神を蝕む要因になる

 

しかし筆者にはノイズキャンセルイヤホンがある

しかもイヤホンからは三四郎オールナイトニッポン0という愉快な番組を流している

 

恐らくイヤホンをしていなかったら耳にしてしまっていた他人のおしゃべりも

タクシー運転手相手に何やら凄んでいるおじさんの喋り声も聞こえる事は無い 実に快適だ

 

実に快適なのだが 不意に「これでいいのだろうか」という心の声が聞こえてきた

 

一応筆者も一人称を「筆者」としているからには かような弱小ブログとはいえ

くそみそジャーナリズムの片棒を担いでいる端くれの一部である

 

あのおしゃべりもこの事件の匂いも 記事にするべきネタの萌芽なのかもしれない

 

お笑い芸人がよく言う 嫌な事があってもネタにできる という精神に近い

そんなメンタリズムとこのコラムブログは無関係と言い切れるものでもないだろう

 

今筆者の目の前でおじさんに凄まれショボンとしている(ように見える)タクシー運転手は

筆者の中で咀嚼されたのちブログのネタになる格好の材料なのかもしれない

 

筆者は悩んだ 本当にこのおじさんが怒りをぶつけているのだとしたら

その怒りに中てられて筆者まで削られるだろう しかしそれはネタになる感情かもしれない

 

そこまで芸に生きなければならない人間なのか?全然読者が増えていないのに?

いやむしろ読者が増えていないからこそ身体を張らなければいけないのでは?

 

しばらく逡巡したが 結果的に筆者がイヤホンを外す事は無かった

自分に関係の無い争いで自分が傷つく経験を今まであまりに多くしてきたのだ

 

今後は耳に入る情報だけではなく 目に入る情報も選定するようにして

自分を惑わす情報をなるべくシャットアウトして生きていかねばならない

 

そうして筆者は眼鏡屋さんに足を運びサングラスを買うまでに至ったのだ

 

そして今後の課題は いっちょ前にサングラスをかけている自分が他人からどう見えているのか

そんな考えてもしょうがない考えを頭からシャットアウトする方法との向き合い方である

 

HSP者の戦いは実に孤独であり また非常に自分勝手なのである