コラムブログ「だが興味は持て」

毎週土曜日(水曜日)更新

「花見」に興味を持て

先日の記事にて 筆者に花見は関係ないとの旨を書いたのであるが

「花に興味が無い」「夜はまだ寒い」「下戸」「面倒」というわがまま四連打によるもので

 

風雅の心を取り戻したいと思っている我が身空にとって切り捨てるのは簡単であるが

そもそも「興味が無い」というのは当ブログタイトルにも反している

 

とりあえず「日中に」「酒を伴わず」「一人で」花見を楽しむ方法を模索した

これなら資源ゴミの日に出してしまった風雅の心がまた産まれてくるやもしれぬ

 

という訳でサイクリングの片手間に弁当を買い込み

桜並木が点在する川沿いを南下して 我が理想の花見スポットを探すという計画を立ててみた

 

まずは敬愛する「からやま」の大判やきとり弁当を購入する

店員さんから「気を付けてお持ち下さい」の一言が添えられ風雅の種はかくして蒔かれた

 

すぐさま店の裏手にある名も無き川(知らないだけ)へと出てみると

すばらしい陽気の下少し散りはしているが コントラスト美しい葉桜が出迎えてくれる

 

根っこが田舎者で地べたに座る事を厭わない筆者

ここで座って食べても良いのだがすぐ近くは住宅地 人の目が何かと気になるお年頃

 

もう少し南に下って広場やらベンチやらを探してみよう

最初に妥協をしてしまうとこの先に待ち受ける風雅が総崩れになってしまいかねない

 

そうして川沿いをチャリンコすること10分ほど

ひと際鮮やかに咲く桜の密集と共に規模の大きいであろう公園が見えてきた

 

これだけの大きさならベンチはおろか東屋や藤棚が設置されているかもしれない

春の陽気とペダルの上下運動により汗ばむ我が身は日陰を欲していた

 

期待を胸に抱き敷地に近づいてみると 確かに東屋もあるし藤棚もある

しかしそれ以上に人が多い しかも子供を連れたファミリーがめちゃんこ多い

 

入学や入園を控えたのであろう小さな子供たちは眩しいほどにはしゃいでおり

それを不安少々と大いなる幸せの眼差しで見守る男女 絵に描いたような光景だ

 

対する筆者はというと 先日の女児救出のニュースも記憶に新しい

プロレスラー「グレート-O-カーン」選手のTシャツに袖を通し

 

これまたプロレスラー「エル・デスペラード」選手のキャップを被るという

帝国民なんだかならず者なんだかよく分からないコーディネートの単独男である

 

どっちにしろヒールレスラーの矜持はしあわせ家族計画にマッチングしないので

日陰を諦め踵を返してその場を去る(泣きそうだったのでパンケーキが欲しかった)

 

気を新たに持ってまたもや川沿いの小高い土手を通っていると

水面のほどなく近くまで降りられる階段を見つけた

 

日陰ではないが程よく風も通り涼しそうだったので ここで食事もアリかなと思ったが

ふと見ると川辺に黒い石のようなものが点在しているのが確認できた

 

何だろうと近づいて観察したところ

甲羅干し中の亀が鴨川のカップルの如く等間隔に並んでいたのである

 

筆者が幾ら田舎者であっても 亀と亀の狭間でやきとり弁当を食べる趣味は無い

 

あと小学生の頃生き物係をしていたので知っているのだが 亀は臭い

 

そんなやきとりを食ってるんだか亀を嗅いでいるんだか分からない事態は御免なので

更なる安息の地を求めて南下する そして数分ほど

 

規模は小さいが落ち着いた良い雰囲気の公園が現れた

上手い具合にベンチに座りながら桜の木を眺める事ができる こいつぁベストだぜ

 

そうして猫舌の筆者には良い塩梅となったやきとり弁当に舌鼓を打った

桜は綺麗で春の空は高く飯は美味い そして公園には筆者以外誰も居ないという環境

 

これが風雅かと言われると些か疑問ではあるし

何なら公園に誰も居なさ過ぎて不安になる時間もあったのだが まぁそれは良い

 

季節のイヴェントに背を向け続けた筆者の第一歩であるからし

読者諸兄もその点においてこの話に意味を持ち読んで頂きたい

 

という訳で次回「真夏の海を眺めながらやきとり弁当篇」に乞うご期待!

 

(やきとり弁当のタレをこぼしたズボンを洗濯しながら送信)