コラムブログ「だが興味は持て」

毎週土曜日(水曜日)更新

「続・ライブ観戦」に興味を持て

(前回のあらすじ)

 

俺!タケウチ!毎日を鬱屈として暮らす音楽とAVが友達のティーンエージャー!

オルタナや関西ゼロ年代バンドのライブにばっかり行ってるこましゃくれ坊主だぜ!

 

一緒にライブに行く友達も居ないしお金は減る一方だし加齢に体の酷使は耐えられない

そんなこんなで33歳になっても未だに満たされない俺が久しぶりにライブに行ったぜ!

 

ていうか大した分量じゃないんで前回のコラムを読んでくれたら嬉しいぜ!

 

(前回のあらすじ終わり)

 

っていう訳で 大阪まで足を延ばして「ザ・リーサルウェポンズ」のライブを観てきた訳で

 

まずは「ザ・リーサルウェポンズ」 通称「ポンズ」の説明をしなくてはならない

ヴェイパーウェイブとゲーセン文化を足したようなデザインの公式ホームページには

 

「狂気の発明家アイキッドが最終兵器サイボーグジョーと共に贈る、

80's~90'sファンの為の音楽エンターテインメント!」

 

と書いてある というかプロフィールにはこれしか書いていない

 

もう少し補足説明をすると 音楽・映像作家である「センセイ」ことアイキッドが

近所の飲み友達だったアメリカ人のジョーに教育を施して結成したユニットである

 

バックトゥザフューチャーのマーティを模した赤いベストがトレードマークのジョーに

アメフトのヘルメットを決して外さないアイキッドという 見た目にも鮮やかな2人組

 

音楽性はといえば 80年代を中心としたシンセポップ・ハードロック愛を全く隠さず

オマージュあるいはそっくり拝借した景気の良いメロディが乱舞するトラックに

 

怪しげなガイジンキャラそのままに 片言日本語とネイティブスピークで歌われる

身の回りの域をあまり出ない歌詞の歌唱が乗る 要素てんこ盛りのものとなっている

 

刺さる人には思い切りぶっ刺さるし そうでなくても何だか気になる存在

言わずもがな筆者のハツは串刺しになっており ライブも是非観たいとなったのだが

 

当初大阪で予定されていたライブはコロナで延期 のちに中止・払い戻し

今回のライブもジョーがコロナに罹って一度延期というなかなかの艱難辛苦ぶりで

 

ポンザー(ファンの総称)も待ちに待ったものだったので 否が応でも気合が入る

 

開演時間になるとスクリーン(ステージ上と客席に1つずつある)に光が灯り

ポンズを象徴する低予算な茶番VTRで会場を温める

 

(余談ではあるがリーサルウェポンズは今までに発表した全曲でPVを制作しており

そのほとんどがアイキッド先生作の工夫を凝らした力作であるのでご覧になられたし)

 

VTRが終わってポンズの2人がステージに現れてもスクリーンは消えず

ポーズを決める後ろ(および客席)には「アニキ!アニキ!」と文言が出続ける

 

そんな独特なフォントの字幕に合わせて 会場には「アニキ!アニキ!」のSEが響く

本来なら客席からの蛮声によるものなのだろうが 時代が時代なだけにSEである

 

曲が始まってもスクリーンには 曲の歌詞とコーラス部分の歌詞がずっと流れ続けている

そんなコーラス(無論SEではあるが)に合わせて拳を振り続ける会場内という光景だ

 

筆者は後ろの方で観ていたのだが とにかく客席のポンザーの統制が異様に取れている

曲の特性上コーラスは多いのだが 一糸乱れず腕が振られているのが印象的だった

 

ユニットの設定には ジョーはアイキッドの野望を果たす為に作られたサイボーグである

という一文があるのだが 観覧者もセンセイに改造されているのだなと 何だか嬉しくなる

 

久しく味わっていなかった一体感たるものを覚え あっという間の1時間半は終了

翌日の腕の筋肉痛と耳鳴りに怯えながらも この上ない充足感に満ちた心持ちであった

 

きっとプロフィールにああだこうだ書かなくても 曲を聴いてライブを観て

それで感じるノスタルジア(あるいは新鮮さ)が全てなのだなと思えた出来事である

 

アルバムにはこの日を追体験できるようなライブCDも初回限定で付属しているので

これを聴いてまた来るべき日に備えようと思う それまでに耳が治っていればいいのだが

 

スクリーンに大写しになる「メルギブソン!メルギブソン!」の文字と

それに最早疑問を抱かず熱狂する客席というシュールな光景をまた観られるように!