コラムブログ「だが興味は持て」

気が向いたら書く!

「若者文化」に興味を持て

かように筆者ももう今年34歳になるオッサンなので

若者文化にあまりにも適合してしまうとそれはなにがしかのハラスメントである

 

普段職場で接する人々が年下ばかり しかも女性が多いと来たもんだ

それ以外には年上それも10も20も上という 極端な年齢層をしている会社である

 

オジサン達への迎合はさておき 年下と話をする時にはいつも困っている

 

基本的に他者への興味が薄いうえにそれを隠すスキルに乏しいので

「最近何が流行ってるの?」なんてキャバクラのようなトークは出来っこない

 

とはいえハイリ―センシティブ丸出しの身の上相談なんてされても

若い女子は困ってしまうだろう それがオッサンのものなら尚更である

 

他人はどんな話をされたがっているか 自分はどんな話をしたいのか

その狭間で揺れ動く俗に言う「人見知り」がなかなか治らない

 

ちょっと小耳に挟んだ話なのであるが

最近のネットを中心とした若者文化ではイントロがある曲は流行らないらしい

 

曲を再生してすぐにフックが来るような構成ではないとそもそも聴いて貰えないとか

この話を聞いて 嘘か真かはともかくちゃんと「嘆かわしい」と思える我が感性である

 

関連して思い出した事があったのでご紹介しよう

高校生時代に友人Uから聞いた話である

 

Uは文芸と広島東洋カープとアダルトビデオを良く好む同好の士

趣味も話もよく合う奴なのだが 周りからの信頼もきちんと篤いところが筆者と正反対な男だ

 

そんな彼が当時好んで聴いていた ゲームのサウンドトラックCDについて

筆者に文句のような憤りのような そんな類の抗弁を垂れてきた事があった

 

曰く クラスメイト女子に「そんな歌の無い曲を聴いて面白いの?」と言われたそうなのだ

 

筆者は「女子とそんな気軽な話が出来るなんて羨ましい奴だ」と内心思いつつ

ちゃんと「嘆かわしい」と感じた記憶がある(自分が女子とうまく話せない事をではない)

 

我々が学生時代はカラオケ文化もまだまだ隆盛を誇っていた時代なので

「歌えない曲」に興味が持てないのはまぁ分からないでもないが

 

上から目線を承知で言ってしまうと「知らないんだろうなぁ」と思ってしまったのだ

 

歌の入っていない所謂インストゥルメンタル曲であっても

イントロが長い曲であっても 良いものは良いものであるという事を知らないのだろう

 

知らない事は悪い事ではない 文化の違いや環境の違いもある

 

しかしながら 知らない事を知らないままにしておく感覚はいささか問題だと思うのだ

 

バイキングレストランみたいに色々なエンターテインメントがあって

それをちょっとずつ良いとこ取りで摂取するのがざっくり言うと今の若者文化なのだろう

 

あるいはお土産コーナーのズラッと並んだ試食品みたいに 沢山のものをちょっと食べて

それだけでお腹一杯になってそのものは買わない みたいな事が起きているのだろうか

 

興味を惹くものが沢山あって それを向こうから提供され続けている状況は

各々の好奇心の拡がりを阻害しているのではと ちょっと思っただけの事である

 

勿論時代は若者が作っていくのだし これから世の中がどうなっていくか知る由も無い

 

とはいえこんなオッサンにもなって 今更TikTokに注視を向けるのもどうかと思うし

中途半端な若者文化をそのまま若者にぶつけるのはなにがしかのハラスメントだ

 

知らない事は悪い事ではないし 知らなくていい事も沢山ある

 

しかしながら筆者は嘆いているのだ

あぁ嘆かわしい(自分が女子とうまく話せない事をである)