「人間工学」に興味を持て
高校生の頃 学校行事でサッカーをやらされ腰を痛めて以来
長らく椎間板ヘルニアとお付き合いをさせて頂いてます 籍は入れていません
33歳になった今でも度々腰は痛む 腰がギックリした事も一度二度ではない
今後劇的に改善する事も無いと思うのでもう一生モノなのだろうと諦めている
しかしながら予防は欠かせないので 長時間同じ姿勢を保つ事は御法度であるし
腹筋背筋等の筋トレはし続けている それでも腰椎は思うようにならない
猫背をはじめとする姿勢の悪さも度々指摘されている される度に文字通り背筋が伸びる
ただしすぐに元通りになる もしかしたら生きる姿勢を指南されているのかもしれない
普段の生活を送る上での 姿勢を矯正するアイテムもある
腰痛ベルトを使ったところ 腹回りの脂肪が圧迫によりギューッと押し出され
まるで琴奨菊のまわし姿のように腰回りが固くなってしまったりもした
かくなる上は 椅子である
座業を生業としているからには 座り姿勢をどうにかするのが急務だ
椅子そのものや 椅子に取り付ける腰当てのようなものを調べているうちに
「人間工学に基づいて~」という文言をよく目にするようになった
「人間工学」
大層な物言いである アカデミックなかほりがプンプン漂ってくる
しかしながら筆者の受けた6年間の義務教育のうちで
「人間工学」と名前の付いた学問を習った覚えはない その後の教育は受けた覚えもない
こういう時は「ggrks」と教えられたのが我々インターネット黎明世代である
調べてみたところ以下の説明文が出てきた(『日本人間工学会』ホームページより抜粋)
「人間工学は、働きやすい職場や生活しやすい環境を実現し、安全で使いやすい道具や機械をつくることに役立つ実践的な科学技術です。」
「人間の身体的・認知的・精神的特性を理解し、人間とシステム要素を等距離に捉え、仕事、機械・道具、環境、組織、社会システム、組織文化との相互作用の適正化を図る実践科学が人間工学といえます。」
なるほどなるほど(理解が追い付いていない事への婉曲表現)
とにかく「人間工学に基づく~」と書かれた物は
ちゃんと自然に使えるよう設計されたものである という事なのだろう
とはいえここには問題点もある
「人間の身体的・認知的・精神的特性」に 筆者自身が当てはまるのかどうかという疑問だ
たとえば「人間工学に基づく~」と銘打たれた椅子を買ってみて
それが自分の身体に合わなかった場合 人間工学か自分の特性かどっちを疑えばいいのか
33年という長い時間をかけて 筆者の不自然ぶりは醸成されている
それは客観的にこの記事を読んでも明らかである ずっと偏屈を言っている
そんな筆者が今更人間工学ごときで自然な人間に生まれ変われるものか 些か疑問ではある
というかそんな事を言っていたら「自然な人間」って何だよという問いに立ち返り
最終的には不自然さを無闇に持ち上げる 多様性への提灯記事になりかねない
日陰者は迫害と呼ばれない程度には 日陰で生きていくしかないのである
それを急に日向に持ち出されて パニックに陥ったまま陽が沈む経験を何度もしている
話が腰痛から飛躍しっぱなしなのも分かっているのだが
これほどまでに曲がった性根を人間工学で直してみろ!と挑発の気分にもなってきている
我々と人間工学との戦いは まだ始まったばかりなのだ
あと単純に 通販サイトで「人間工学~」って文字が出てくる度に
中国製品由来の胡散臭さを何となく感じてしまうのも問題だと思う