コラムブログ「だが興味は持て」

気が向いたら書く!

「ふるさと」に興味を持て

現在兵庫県在住の筆者であるが 生まれも育ちも広島県である

 

広島県府中市で産まれ 親の転勤の関係で広島市呉市と渡り歩き

小学校に上がる直前でまた広島市に戻り 以来29歳まで広島市に居を構えていた

 

いやはや「居を構える」という言い方も最適ではないかもしれない

 

というのも 前前職(2022年2月現在)での激しすぎる出張実態が災いして

1年余り家を持っていない時期があった 前代未聞の住所不定有職者である

 

その間は兵庫県尼崎市にある会社の休憩室に住んでいたり

東京や名古屋 香川などの出張者寮 あるいはホテルを転々としていた

 

筆者にとってそれはホームレス(≠路上生活者)的身分のみならず

長きに亘って自分を育んでくれた 愛すべき故郷を離れる事を意味していた

 

郷愁もあるし不便もある

 

腹が減っても徒歩圏内にお好み焼き屋は無いし 野球が観たくてもカープ中継はしていない

日曜日のお昼にRCCアンガールズが「うまいでがんす」と吠えてもいない

 

そんな広島家族にとっての当たり前を少しずつ上塗りしていく事で

「ひょっとしたら自分は何処ででも生きていけるのでは」と思うようになってきた

 

これは自律神経をぶっ壊しながらの過酷な家無し生活で得た数少ないメリットである

(もう一つメリットがあったとしたら 家賃光熱費を一切支払わなくてもいいという点だ)

 

かくして筆者は結婚を機に会社を辞め(世にも珍しい男の寿退社である)

兵庫県姫路市に居を構える事となった 今度は間違いなく「居」である

 

結婚もそうであるが 転居という筆者にとってかなり大きな決断を下す事が出来た

それは間違いなく 出張生活での意識の変化が影響しているのだろう

 

勿論 広島という土地について想わない事が無いといえば噓になる

 

観る機会が減ったとはいえ 今でも野球の代名詞はカープである

地元に帰ればすぐさまお好み焼きを食べ つけ麺を食べ メロンパンを食べる

 

家族が居て (数少ないとはいえ)友人が居る

 

そういった事も故郷を離れて改めて有難みを感じたばかりなので 視野を拡げる意味で

あの時期があって良かったのかもしれないと思ったりするのが過言ではないかもしれない

 

(あからさまに歯切れが悪くなるくらい自律神経が失調していた時期だったので

自分の家は絶対にあった方が良いです 大人になってからのおねしょは辛いぞ)

 

そしてまた 時代とタイミングが悪い事にあまり故郷にも帰れない状況下で

たまに望郷の念に駆られたり 鉄板で焼けるソースの香りを思い出したりするのであるが

 

新幹線で1時間で帰れる距離なんで さほど絵にならないのはご愛敬だ