コラムブログ「だが興味は持て」

気が向いたら書く!

「散歩道」に興味を持て

昼飯用の米が炊けるまで50分弱あるので

家の周りの散歩にでも出ようと その散歩中に起きた出来事が以下の通りである

 

筆者の家の目の前は一方通行の道路が通っており

一方通行なのに4車線もあるという 所見殺しの極みみたいな立地なのだが

 

目的地のコンビニに向かうまでは その一方通行を逆走することになる

勿論徒歩であるし 歩道もきっちりしたものが整備されているので問題はない

 

向かい側からは車が走り抜けて来る 交通量も多い

そしてお世辞にも我が住まい姫路市は交通マナーが良いとは言えない土地である

 

不本意かつ理不尽かつ道路交通法にもとらないやり方ではあるが

歩行者としても車ファーストを意識して歩くのが 身を守る方法となる

 

歩き優先の筈の横断歩道ですら ブレーキを知らない車がヒュンヒュン通り過ぎていく

そんな状況なのだから 自動車とのタイマンに勝てない以上歩行者が諦めざるを得まい

 

とはいえ暴走のメッカである関西圏にも 良心的なドライバーが居ない訳ではない

 

その日の車は 筆者が信号待ちをしている時に左からやって来た

筆者は信号が赤だから待っている 車は青信号だから向かってきている 当然である

 

しかしながらその車は 横断歩道のほどなく前で車を止め

信号待ちをする筆者に「どうぞどうぞ」と渡りを促すのである

 

全長1.5メートルほどの短い横断歩道のうえ 歩道の信号があるのも見えなかったのだろう

きっとそのドライバーからすれば親切心からくる「どうぞどうぞ」なのであるが

 

その教唆に乗ってしまうと筆者は信号無視になる

かと言って親切を無下にして 上島竜兵の如く怒り出すのも忍びない

 

悩んだ挙句筆者が取ったのは コンビニまでの道程に全く関係ない右折をして

脇道に入りドライバーの親切と法律どちらも守るルート選択である

 

しかし勿論 その脇道には車も入ってくるので

10秒も経たないうちに 車は筆者を追い抜かしていく

 

その後ろ姿を見ながら「これで良かったのだろうか」と

いやむしろ今になっても「これで良かったのだろうか」と思う出来事であった

 

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そうこうしているうちに 目的のコンビニに着いた

そのコンビニの向こう側に重機が見えた どうやら建物を解体しているらしい

 

一体何があったところだろうと思い出してみると

うら寂しい外観のラーメン屋があった場所だったと ほどなく記憶が蘇った

 

傍目にはやっているのかいないのか分かりにくいお店であったが

玄関に暖簾が出ている事もあったので きっとやっていた時期もあったのだろう

 

そういうお店が 実はめちゃくちゃ美味い店だという話も往々にしてある

 

しかしながら 筆者が姫路に越してきてからの2年ちょっとで

そのラーメン屋の敷居を跨ぐ事は無かった そしてこの目の当たりにしている解体現場

 

こんな時代であることも含め お店が無くなることは避けられなかったのかもしれない

 

一度はお店を訪れて 美味かろうがそうでなかろうが記憶に留めておくか

それとも幻のまま その存在を想像の中で無限に膨らませていくのか

 

「どっちが良かったのだろうか」と

土をかき出すパワーショベルを眺めながら ちょっとだけ思うのであった

 

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カナル型イヤホンをずっと付けて歩いてたら耳の中がすげえ湿ってた

これって俺だけかしら?