コラムブログ「だが興味は持て」

気が向いたら書く!

「レッテル」に興味を持て

過密状態でのフェス開催が 主に悪い意味で話題になっている

 

最初に述べておくが 当コラムは世の中に物申すとか世相を斬るとか

そういう事を目的にしていない(じゃあ目的はなんだと聞かれると困るのだが)

 

筆者自身が 物事の是非を問えるほどの器を携えていないので

ただ感じた事と考えた事を書いていく

 

そういう衝動性を備えた いわば「THE FIRST TAKE」だと思ってほしい

 

さて世の論調は「こういう時期に不適切なやり方で大規模公演を行った」という以上に

「フェスなんて」「ヒップホップなんて」果ては「イヴェントなんて」に寄っていると思う

 

少し強い言葉を使えば レッテル貼りによる断罪が行われている

 

恐らく今回の事例で フェスやヒップホップを目の敵にしている人は

そもそもそういったものに良いイメージを抱いていない人であろう

 

そしてまた恐らく その大部分はフェスもヒップホップも体験した事がない人で

だから複雑な感情を持つことなく 対象物に大ナタを振るう真似ができるのだと思う

 

実際に 少年期から長らくヒップホップを聞いてきた筆者としては

この問題に関しては複雑な心情を抱かざるを得ない

 

その複雑さの主なウエイトを占めているのは

「ヒップホップってそんなんじゃないのになあ」という気持ちである

 

確かにKICK THE CAN CREWRIP SLYMEからヒップホップを聞き出して

その後もB-BOYブンガクを摂取し続けてきたナード野郎の筆者には

 

ヒップホップのサグでワルな一面は許容しづらく 縁遠いものであった

 

(ヒップホップにそういう分類みたいなのがあることも知られていないのかもしれない)

 

とはいえヒップホップの「ワルさ」というのは

皆が我慢してるのにマスク外して好き放題やって しかもそれを隠しててみたいな

 

そういう卑怯な悪さではない もっと直情的な不良性であることは知っている

 

だから今回のフェスの話は ヒップホップだとかロックだとか

そもそも音楽とかエンタメと切り離して考えないとならないのではとも思う

 

しかしながら どうにも自分の知らない事や想像の及ばない事まで

何かと感情論で口を挟みたがる人々が顕在化した影響で

 

道を踏み外したものへ そのジャンルごとレッテルで逆風が吹くことになる

 

80・90年代に とある犯罪者が自室に特撮ビデオを所持していただけで

おたく文化への白眼視が成されていた その意趣返しであるかのようにである

 

こういう事を書くと ネットであれこれ書く人がみんなオタクであると

それこそ印象操作しているみたいに受け取られかねないので

 

もう何も喋らない方がいいのではないかとも思うのであるが

そうなるといよいよ当コラムの目的が分からなくなってしまうので

 

その辺はどうにか 曖昧にやってもらえないもんだろうか

 

曖昧さと衝動性を兼ね備えた いわば「THE FIRST TAKE」みたいな

そういうコラムだと思って 今後も読んでいただけないだろうか